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肝疾患による障害については、次のとおりである。
令別表 | 障害の程度 | 障害の状態 |
---|---|---|
国年令別表 | 1級 | 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの |
2級 | 身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの | |
厚年令別表第1 | 3級 | 身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するもの |
肝疾患による障害の程度は、自覚症状、他覚所見、検査成績、一般状態、治療及び病状の経過、具体的な日常生活状況等により、総合的に認定するものとし、当該疾病の認定の時期以後少なくとも1年以上の療養を必要とするものであって、長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものを1級に、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものを2級に、また、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものを3級に該当するものと認定する。
(1) 肝疾患による障害の認定の対象は、慢性かつびまん性の肝疾患の結果生じた肝硬変症及びそれに付随する病態(食道静脈瘤、肝癌を含む。)である。
肝硬変では、一般に肝は萎縮し肝全体が高度の線維化のため硬化してくる。
肝硬変で最も多いものは、B型肝炎ウイルスあるいはC型肝炎ウイルスによるウイルス性肝硬変であり、その他自己免疫性肝炎による肝硬変、アルコール性肝硬変、胆汁うっ帯性肝硬変、代謝性肝硬変
(ウィルソン病、ヘモクロマトーシス)等がある。
(2) 肝疾患の主要症状としては、易疲労感、全身倦怠感、腹部膨満感、発熱、食思不振、嘔気、嘔吐、皮膚そう痒感、出血等の自覚症状、肝萎縮、脾腫大、浮腫、腹水、黄疸、腹壁静脈怒張、食道静脈瘤、意識障害等の他覚所見がある。
(3) 検査成績としては、まず、血液生化学検査が行われるが、さらに、免疫学的検査、超音波検査、CT・MRI検査、腹腔鏡検査、上部消化管内視鏡による食道静脈瘤検査、肝血管造影等が行われる。
(4) 肝疾患での重症度判定の検査項目及び異常値の一部を示すと次のとおりである。
検査項目 | 基準値 | 中等度の異常 | 高度異常 | ||
---|---|---|---|---|---|
総ビリルビン(mg/dl) | 0.3~1.2 | 2.0以上3.0以下 | 3.0超 | ||
血清アルブミン(g/dl) | 4.2~5.1 | 3.0以上3.5以下 | 3.0未満 | ||
血小板数(万/μl) | 13~35 | 5以上10未満 | 5未満 | ||
プロトロンビン | (%) | 70超~130 | 40以上70以下 | 40未満 | |
腹水 | — | 腹水あり | 難治性腹水あり | ||
脳症(表1) | — | Ⅰ度 | Ⅱ度以上 |
昏睡度 | 精神症状 | 参考事項 |
---|---|---|
Ⅰ | 睡眠—覚醒リズムに逆転 多幸気分ときに抑うつ状態 だらしなく、気にとめない態度 | あとで振り返ってみて判定できる |
Ⅱ | 指南力(時、場所)障害、物をとり違える(confusion) 異常行動(例:お金をまく、化粧品をゴミ箱に捨てるなど) ときに傾眠状態(普通のよびかけで開眼し会話が出来る) 無礼な言動があったりするが、他人の指示には従う態度を見せる。 | 興奮状態がない。 尿便失禁がない。 羽ばたき振戦あり。 |
Ⅲ | しばしば興奮状態またはせん妄状態を伴い、反抗的態度をみせる。 嗜眠状態(ほとんど眠っている)。 外的刺激で開眼しうるが、他人の指示には従わない、または従えない(簡単な命令には応じえる)。 | 羽ばたき振戦あり。 (患者の協力がえられる場合) 指南力は高度に障害 |
Ⅳ | 昏眠(完全な意識の消失) 痛み刺激に反応する。 刺激に対して、払いのける動作、顔をしかめるなどがみられる。 | |
Ⅴ | 深昏睡 痛み刺激にもまったく反応しない。 |
(5) 肝疾患による障害の程度を一般状態区分表で示すと次のとおりである。
一般状態区分表
区分 | 一般状態 |
---|---|
ア | 無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの |
イ | 軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの例えば、軽い家事、事務など |
ウ | 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの |
エ | 身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったも |
オ | 身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの |
(6) 各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりである。
障害の程度 | 障害の状態 |
---|---|
1級 | 前記(4)の検査成績及び臨床所見のうち高度異常を3つ以上示すもの、又は高度以上を2つ及び中等度の異常を2つ以上示すもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの |
2級 | 前記(4)の検査成績及び臨床所見のうち中等度又は高度の異常を3つ以上示すもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの |
3級 | 前記(4)の検査成績及び臨床所見のうち中等度の異常を2つ以上示すもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するも |
なお、障害の程度の判定に当たっては、前記(4)の検査成績によるほか、他覚所見、他の一般検査及び特殊検査の検査成績、治療及び病状の経過等も参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定する。
(7) 検査成績は、その性質上変動しやすいので、肝疾患の経過中において最も適切に病状をあらわしていると思われる検査成績に基づいて認定を行うものとする。
(8) 肝硬変は、その発症原因によって、病状、進行状況を異にするので、各疾患固有の病態に合わせて認定する。アルコール性肝硬変については、継続して必要な治療を行っていること及び検査日より前に180 日以上アルコールを摂取していないことについて、確認のできた者に限り、認定を行うものとする。
(9) 慢性肝炎は、原則として認定の対象としないが、(6)に掲げる障害の状態に相当するものは認定の対象とする。
(10) 食道・胃などの静脈瘤については、吐血・下血の既往、治療歴の有無及びその頻度、治療効果を参考とし、(4)に掲げる検査項目及び臨床所見の異常に加えて、総合的に認定する。特発性細菌性腹膜炎についても、同様とする。
(11) 肝がんについては、(4)に掲げる検査項目及び臨床所見の異常に加えて、肝がんによる障害を考慮し、本節及び「第16節/悪性新生物による障害」の認定要領により認定する。ただし、(4)に掲げる検査項目及び臨床所見の異常がない場合は、第16節の認定要領により認定する。
(12) 肝臓移植の取扱い
ア 肝臓移植を受けたものに係る障害認定に当たっては、術後の症状、治療経過、検査成績及び予後等を十分に考慮して総合的に認定する。
イ 障害年金を支給されている者が肝臓移植を受けた場合は、臓器が生着し、安定的に機能するまでの間を考慮して術後1年間は従前の等級とする。
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